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[コメント] クロコダイル・ダンディー(1985/豪)

オージー・コメディの決定版でしょう。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 当時のオーストラリア映画の好調を象徴したような作品で、本国では『E.T.』(1982)を越えるヒットを記録し、アメリカおよび日本でヒット。1986年全米興行成績3位。好評のため、続編『クロコダイル・ダンディ2』(1988)も作られた。

 ラブコメ作品はさほど好きじゃない私だが、本作はほどよくアクションや、カルチャー・ギャップによる笑いなど、上手い演出が冴えており、映画館でも大笑いさせていただいた。それで本作の最大の面白さは“間”の良さにあったと思う。

 実際本作では結構会話が途切れる部分が多いのだが、その途切れた会話の間が全然飽きさせない。軽めの作品に見えながら、モンタージュ技法が多用されていたりして、「お!」と思わせる所も多い。ラストの地下鉄のシーンは名場面だけど、それ以外にも、ドアを丸太でぶち破って、次の瞬間そこに倒れて動かない人間を長目に映したシーンはとても好き。あのシーンで大笑いしてたら、他の誰も笑ってなかったので、ばつの悪い思いをしたもんだ。

 ホーガンは二枚目だけじゃなく、洗練された演技が嫌味を感じさせなかったしね。

 ちなみに本作の製作はホーガン本人で、それまでもオーストラリアのTVスターだったホーガンが映画進出を果たし、更に何のコネもなかったが、本人が直接交渉してのアメリカでの売り込みに成功。こう言うのは極めて珍しい。オーストラリア映画でありながら、アメリカン・ドリームを体現した作品と言っても良いだろう。

 主役のホーガンは映画そのままに離婚してダンディ役のコズラウスキーと再婚してしまう。

(評価:★3)

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