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[コメント] トラック野郎 一番星北へ帰る(1978/日)

回を追う毎に何もかも薄れていく。とは言え、時事ネタは面白い。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 話としてはそんなに特記事項はないプログラムピクチャーと言った感じで、前にあった下品さがずいぶんなりを潜めてるので、特徴がそんなに感じられない作品となってしまった。

 ただ、時事ネタを多数持ち込んでいるので、これを観てるとこの年になにが流行ったのかがよく分かる。特に少しずつバブルへとなだれ込んでいく日本の世相が観られるようになっている。前半に出てくるサラ金の話もそうだが、ライバルキャラの黒沢年男がでっかいトラックで荷物を独り占めにしようとするとか、金第一の世相も垣間見られるような話になってた。

 結構話はあっちに飛んだりこっちに飛んだりしてまとまりもないんだが、ラストで、これまで嫌味でしつこい交通課の妻のために疾走するという涙の話へと持って行き方が強引すぎるか?あんまり話をあっちこっちに持って行かずに、警察との関わりを中心に持って行ってれば…だと、本作の味も消えるから、痛し痒しか。

 今回の由利徹は坊主役。前に死体役もやってたから丁度合ってる。一方、今回警官役をやってた田中邦衛は前にトラック野郎もやってたので、シリーズを眺めてみると、対比が良く出ている。

(評価:★3)

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