[コメント] ワンダー・ボーイズ(2000/米)
もう一つの『小説家を見つけたら』かな?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なんだか『小説家を見つけたら』(2000)の姉妹編みたいな物語で、年の離れた男達の友情と、年上の方が若い方の才能を見出して伸ばそうとするのも同じ。『小説家を見つけたら』の方は少年の方が主人公だったが、こちらは逆に小説家の方が主人公。補完しあって見ると、どちらにも色々な事情があったんだろうな。とか思ってしまう。ただし、こっちの方は遙かに生臭い話に仕上がってる。まあ、ダグラスじゃ枯れた感じは出せないから無理ないけど。マグワイア演じるジェームズがなんの抵抗もなく男色役やってるのも、ちょっと拒否感覚えてしまう。
ただ、本作の場合は執着心が強い小説家が主役だけに、その執着が消え去る部分は大変好きで、ここだけは評価できる。7年間、それこそ命を削るような思いで必死に書きためたものが、あっという間に消え去ってしまうなんて、一種ものすごい爽快感だろう。執着から逃れられた瞬間のダグラスの清々した表情が良い。結局その執着心が自分だけじゃなく、周囲全てを不幸にしていた。天才(およびその予備軍)が陥るジレンマから逃れられることは、どれほど清々することか。
私自身もかなり執着心が強い方だから、ダグラス演じるグレイディみたいに、いっそ全てをぱーっと投げ出してみたいって気もするんだが…業が深すぎて捨てきれないか?
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