「あれ」→　露骨な、スポンサー名の大写し。それが、前作以上にスクリーンを占拠した。もちろんスポンサーあっての映画なので、当然なのかもしれないが、ただ「度を越した」ものは、映画を本当につまらなくする。

Ｓｏｆｔｂａｎｋ、参天製薬、ユニバーサルスタジオＪＡＰＡＮ、西武、あとなんだっけ？ユニクロもあったっけ？

前作は流れる背景の中に「サブリミナル」っぽく控えめに出てきたが、今回は「静止画像」で、のび太とドラえもんの背後のビルに、ネオンサインみたいに、どど〜んと。それも二度も。

露骨な宣伝問題は、まあ置いておいて。

前作でも書いたが、「大人のび太」が本当にダメダメで。「ジャイ子と結婚をすること」が不幸なわけではなく、のび太が駄目だから不幸になるんだ。しずかちゃんと結婚しても、それは変わらないよ。「のび太さんはそれでいいの」とか言わせちゃだめだよ。

のび太に必要なのは、「いいスピーチをすること」じゃなく、「ドジでもいいから、責任ある大人になること」。それができてないから、また言うよ、『こんなの、ドラえもんじゃない』

おばあちゃん。宮本信子さんの声はとても素晴らしかった。でも元エピソードに登場する重要アイテム「だるま」。これは泣き虫だったのび太に、「だるまさんは、転んでも、自分で起き上がるんだよ」と優しくなぐさめたところが泣けるんです。でもこののび太は「自力で起き上がれない」んです。感動のエピソードが泣いてる。