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[コメント] パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち(2003/米)

ディズニー的であり、JB氏好みの大作だけど、ジョニー・デップは良くも悪くも、彼の持ち味を崩さなかった。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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JB氏の娯楽超大作といえば『アルマゲドン』『パールハーバー』。そして今作には、キャスティングに共通の特徴がある。ベテラン俳優に若手の美形俳優(+フレッシュな若手女優)の組み合わせ。「ア」ではブルース・ウィリスベン・アフレックリヴ・タイラー。「パ」では、ベテランとなったベンアフにジョシュ・ハートネットケイト・ベッキンセール。そして今作のジョニー・デップオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイ

この中で今回のジョニー・デップというのはかなりの違和感があった。どちらかといえば、ヒーロー的な活躍とか、バリバリの恋愛映画とかではなく、渋く、アウトロー的で、感情のすべてを表には出さない、それでいて魅力的。最近で言えば『ノイズ』の宇宙飛行士、『スリーピー・ホロウ』の捜査官?、『ナインス・ゲート』の古美術商、『ショコラ』のジプシー、『夜になるまえに』の巨根変態将校&ドラァグ・クイーンの二役、『フロム・ヘル』の超能力捜査官。並べてみると、一筋縄でないものばかり。

だから、近作でバリバリの英雄的海賊の活躍を繰りひろげたらどうしようと思っていたら、さすが期待を裏切らなかった。「正義」とか「勇気」とか「愛」とかは、オーランド・ブルームに任せて、ジャック・スパロウという、ある意味達観者的で、それでいて海賊の「誇り」と「美学」を忘れない曲者を、しっかり演じていたと思う。アクションも荷車やロープを使ったり、刺さった剣の上に立ったりするのは、どこかジャッキー・チェン的だった。さらに女性たちにビンタをされた演技は最高。それでいて、「借りてきた猫」のように納まってはいない。そういった意味も含めて、今回J・デップをキャスティングしたJB氏は、さすがだと思う。

バルボッサのジェフリー・ラッシュはさすが。こういう役も軽くこなす。ハマってましたね。

エリザベスのキーラ・ナイトレイ。かつてJ・デップの最愛の女性だったウィノナ・ライダーにちょっと似てたね。『』に出てたときは、ただのお色気要員だったのに、『ベッカムに恋して』が当たり、今上り調子。はつらつとして、色っぽいけどベタベタしていないところが好感もてるけど、ストーリーの中で、海賊船に追いかけられて、いかりを落として急旋回させる所に違和感。黒人女性の方がいうなら判るけど、アンタなんでそんなテクニック知ってるの?(ちなみに、なぜ彼女はターナーの姓を名乗ったのかの説明が無いね。)

(評価:★4)

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