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[コメント] 赤目四十八瀧心中未遂(2003/日)

世捨て人(本人はそう思っている)から見た蠢く底辺の生き様。理解しているようで、驚いているようにも見える。ある意味では覗きにも思える。けれども、彼は釜が崎では何を体得して来たのだろう。そこが疑問。所詮ここで生きる人ではないと、また逃げる。
セント

出だしから、素晴らしいカメラ。わくわくするねえ。大阪弁は僕のおはこです。大体みんなうまい。寺島しのぶも大体合格。大楠道代は確か大阪の人だったと思う。だから安心できた。 この映画は骨格も立派だが、俳優がいい。

主演の大西滝次郎 はいい演技だ。全篇出っ放しだが、充分映画のその緊張を一人受けてたった。

新井浩文、大楽源太の硬軟切り分けた演技はもうぴかいちだ。

沖山秀子 も、出番少ないが、壮絶な演技。まだ健在だね。嬉しいよ。

でも何と言っても、傑出しているのは女のほとばしる自由・性(さが)を身体で表現出来得た寺島しのぶに尽きる。能動的で、画面を一気に持っていってしまう女優が日本映画に現れたものである。

また、大楠道代 の妖艶さはスゴイデス。こんな役をこなす女優さんになったんですね。 そう言えば僕もそんな年だよなあ。

2時間40分は僕は長いとは思わなかったですが、ラストの赤目の瀧めぐりはちょっと冗漫かな。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)リア[*]

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