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[コメント] 屋根裏部屋のマリアたち(2010/仏)

時代を考えるには難しい中途半端な50年前のスペイン人とフランス人のお話だ。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







50年ほど前のスペイン内戦で逃亡してきた人たちが多かったパリ。5階まではブルジョア一家が暮らしているアパートなのに、6階は6畳一間のスペイン女性たちがメイドとして暮らしを立て、その日をどうにか暮らしている。

そんなスペイン人女性たちとブルジョアだけれど心が満たされない男との交流を描いた作品である。男は6階に住み込むことで本当の自由を知ることになる、というのがこの作品の主題だ。

言いたいことは分かるけれど、そんな簡単に自分の人生をステップ出来ちゃうものなんだろうか、と僕はこの映画を見て思う。あまり男の心情があまり深く描かれていないこともあり、急にスペインびいきになる過程もすっきりしない。

若い女性メイドが好きになって、という話ではないんだろうが、どうもむずむずしてすっきりしません。この映画で一番興味深かったのは、フランスは恋愛にはメチャ寛大だってことです。

どこにでもあるような普通のブルジョア夫婦を描いていたつもりだが、やはり最後では子供が二人までいてもきっちりと形のある解決策を見出す。人生、何があっても見ているだけではだめだ、跳び立とうよ、と言ってるのだろうけれど、映像から自分自身のモノになるほどの強さはこの映画から僕は感じられなかった。

そういう意味では結構安易なラストではないのだろうか、、。

(評価:★3)

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