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[コメント] 13日の金曜日(2009/米)

13金は復讐劇。その悲哀を、どう描くかが重要。クリスタルレイクの惨劇は基本に忠実で、一応安心できた。しかし、どうもマイケル・ベイの関わるホラーはゴア描写が突発的すぎて、なぶり殺す恐怖が皆無なのだ。ジェイソンの悲哀も若干弱い
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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シリーズを制覇(大袈裟)している自分にとって、待ちに待った13金のリニューアル。長らく新作がなかったのでちょっとしたお祭りである。『ジェイソンX』みたいなトンデモ続編も良いけれど、新生13金として生まれ変わるのも支持します。

13金の魅力はジェイソンの魅力である。このキャラクターはマイケルほど人間的ではないし、フレディほど悪魔的・亡霊的(ファンタジー)でもない。ちょうど中間に位置するような殺人鬼で、絶妙なバランスが愛らしいのだ(笑)。クリスタルレイクの惨劇(母親のことetc)というバックグラウンドがあり、キャンプにやってくる若者は焚き火を囲みながら溺れた少年の話をする。オリジナルでは、シリーズを重ねるごとにジェイソンがじわじわと伝説化されていく(特にPart4あたりまでの初期)。お決まりのパターン、セオリーがあってこその13金=ジェイソンで、そんな基本に“一応”忠実なリメイク作だ。

ただ、重要なバックグラウンドが描かれるのはほんの数分にすぎず、メインはお決まりの殺戮のみ。母親の存在あってこそのジェイソンを最後まで引っ張ってくれたのは嬉しいが、1つの作品として観るとどうもこの要素は弱い。だから、なお更ゴア描写や忠実にリメイクされている箇所を楽しみたいわけである。

Part2でおなじみのずた袋を被るジェイソンや、なぜか祀られた(?)母親の首。ホッケーマスクを手にしてキメるジェイソンには心拍数があがる。肝心のゴア描写に関してはコメントの通り。マイケル・ベイだなぁ…と、すぐ分かってしまうようでは少々残念なところでもある。勿論、悪い出来ではないし、それなりに工夫もされているが。

ジェイソン君、ニューヨークへ行ってくれ!!とは言わないから、次回は正真正銘のサマーキャンプの中で暴れまわってもらいたいのが本音です。「〜ビギニング」をやるなら、それこそオリジナルで語られなかったことまでやらないとね。

(評価:★3)

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