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[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)

この映画で泣かなくて、いったい何の映画で泣けというのか。でも、続編反対。
solid63

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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「酷評」もあるようだし、本来大ヒットすべき映画ではないのかも知れない。 「泣かせの映画」とか「チープなストーリー」という批判はもちろんある。でも、泣かせなら泣かせでもいい。「泣かせ」の方向のためにVFXを使った日本映画がかつてあっただろうか。山崎貴監督の今までの映画歴を見ると(『ジュブナイル』『リターナー』)とSF的な映画を撮っているので色眼鏡で見られかねないが、少なくともここには昭和30年代のリアルがあるとギリギリ30年代生まれの私は思う。 まあ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』同様、作り手が楽しんで作った映画というのが伝わってくるし、また、その優れたVFXの技術にによって、今までは実現不可能と言われた「昭和」の映像化に成功し日本の映画の新しい方向を示している。ちなみに2005年に『パッチギ!』で映画賞をこの映画と二分した(「日本アカデミー賞」は「ALWAYS」が独占だけれども、アカデミー賞の放映ならびにこの映画が日テレの出資になるので公平な評価とはなり得まい)井筒監督は全く別のアプローチで昭和40年代を再現している。それはロケ地。たしかにここ数十年日本で街並みが変わっていないのは京都ぐらいだろう。まあ、といいながら山崎監督もこの映画で中国(日本のね、笑)、九州とロケをしてそれとVFXとの融合でこの映画を実現している訳だが。 結論。この映画は必見。レンタルDVDでもいいから、是非、見てください。

2006年11月現在。2007年11月に続編制作との発表。正直、同じアプローチで同じテイストの作品を作っても前作を超えるのは難しいだろうし、それは制作陣もよく分かっているのではないかと思う。ただ本作は興収も良かったし、10億以上の邦画作品はそうそうないということで営業上の理由で続編制作になったのだろうがあまり観たくないな(たぶん観るけど)。本編だけ箱に入れてタンスの奥深くしまっておきたいという心もちである。

(評価:★5)

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