昇進した際、お偉い方と握手する時、２人の間隔が長いのに偉い人は一歩も歩み寄らず、手だけ出して待ってるとか、 スーパーで働く際、白髪（グレーか？）ロン毛素肌にベスト着たいかちぃおっさんと目が合った際、カメラがスローになって、「猟銃（銃だったかも）コーナーはあちらです」ってご案内したり、 違法で働いてる移民者達とのやり取りや、 夫婦漫才かと言う数々や、「いい事思いついた！土曜にセックスしましょう！キャンドルを買っておくわ！」「オレはシャーデー買っておくよ！」そしてダブルベットに一緒に入り互いに背を向けそっこー寝る。とか、とにかく二人の会話・やり取りがウケる！ 自分を笑い者にした会社の人の家に強盗に入り、犬が「ワン！」 と吠えると電力が走るのかなぁ？な首輪を、その人に付け、「たすけてー」 と叫んだ途端ビリビリっと電力走ってしまったのとか、 芝生を少しずつ拝借してる時とかも〜眼も動きも完全イッちゃってたし！ 私の見方が変わったのか、最近の映画が変わったのか、とにかく最近細部にこだわった映画が多くて嬉しくなってしまいます。

でも、 強盗する際の変装が、回を追う毎にエスカレートしていき、女装・男装とかは、小ネタばかりでなく典型的なネタを織り込む事も必要よねと許せますが、 再就職の為、面接の順位を争い、階段から物を落としたりしてライバル達の行く手を阻み合ったり、 バーで暴れてテーブルに土足で上がり歌ったりして醜態晒すわ迷惑かけるわ辺りのコテコテの笑いには笑えず興醒めで、早く終わってくれって思ったし、 いざ最後の一仕事になると、小ネタが激減してしまったのが残念。

ラストのオチですが、現実とは掛けな離れた（現実には許されない）オチなので、現実は現実・映画は映画と切り離して考え最後迄楽しめたものの、総体的に観て、ドカンとくるものがなく、何も残らなくて、面白かった小ネタの数々もポロポロ記憶から落ちていってしまい…ちょっと残念です。最近観た映画で言うと、『ベティ・サイズモア』 を観た後の感覚と似ています。

本作で文句無しに一番良かった点は、終始おしどり夫婦ぶりにホロッとさせられっぱなしだった事です。ユーモアを忘れず、ポジティブに気を持ち、家庭を支える肝っ玉かーちゃん（でもって美しい）素敵です！憧れるし、学ばされます。

06.1.5@