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[コメント] 浮草(1959/日)

小津安二郎初体験 2004年1月1日劇場鑑賞(年越しフィルムマラソン3本目)
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







正直言ってそんなに面白かったとは思わなかった。だけど、後になって何故だか感じるこの、面白かった、て感じは一体何だろう。人物全てに人間味が溢れている。相手を罵る裏には愛がアル(?)。罵り方にも温かみを感じる。夏なのに暑さよりも爽やかさを感じる(それが夏ってもんかぁ!!)。登場人物一人一人の台詞、行動に情緒がある。何よりも、背中で語る愛がある。言葉に出さない愛がアル。愛なんだこれは!(謎)

「カメラが喋っている人物を捉える」カットが繰り返される編集や、「アホ!ドアホ!」のような、今時言わねぇよ(当たり前だけど)という台詞回しには多少げんなりしたが(特にあの編集は芸があまりに乏しく思えたし見難いので良いとは思えない)、どうしてこんなに話しに引き込まれるのだろうか。

全部荷物を盗まれて一文無しになりながらも幸せに溢れているこのエンディングは一体何なんだろうか。

小津安二郎と言う映画監督はよくわからないが、この面白さは「何か凄いぞ」と思えてくる。

淡いラブロマンスと、息子の恋愛を応援する父親。寄り添う事しかできない女。息子に見えない所で精一杯の愛情を注ぐ父親。

上手い事感想が思い浮かばない。こういう系統の作品は(恐らく)初めてなモノで、どうも・・・

どうでもいいけど、冒頭の灯台をバックにビール瓶を撮影してた奴、意味があるのか無いのかは知りませんが、あまりのくだらなさと意味のなさに一人噴出して少し笑ってしまいました。

(評価:★4)

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