[コメント] 春の日は過ぎゆく(2001/韓国=日=香港)
映画を見終った人むけのレビューです。
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感情移入し難い、と言うか何と言うか。一途で理想を抱いて恋を信じ続ける男と、恋の終わりを知っていながら、最初は感情に身を任せてみるも結局突き放す女。
最初の、赤面モノの出会いと付き合うまでの過程から、少しずつ変わっていき、そして突然訪れる「別れ」。その唐突すぎる「別れ」と、その後、男の心の中に残った心の傷。
それらを綺麗な映像と静かで綺麗な音楽で魅せる、と言う狙いは見事に成功していてかなり良かった。だけど、その、映画の演出の一部でしかない「無音」、もしくは「囁き」が乗りかかっている、映画の核となる「物語」に感情移入できなかった以上、退屈こそしなかった物の、どうしてもノリ切れなかった感じが残った。作品の雰囲気とかは好きなんだけど。
繊細で詩的。限りなく静かな画面にそよぐ風と、その風が生み出す音。
繊細すぎる故に傷つき、繊細すぎる故に傷つくのを恐れて突き放してしまう、とでも言うのだろうか?愛を信じた結果があまりに違いすぎたゆえの「別れ」と言うのだろうか?俺の幼稚な脳みそじゃついていけなかった、とでも言って逃げ出してしまおう。
◇
個人的に、勘違いなんだろうけど、何処となく『ジョゼと虎と魚たち』に似た感じのモノを、なんとなーくながら感じた。キャラクターは全く違うけど、両者とも「別れの恋」を描いている作品。だが、個人的には、『ジョゼと虎と魚たち』に★5をつけている通り、あちらの作品の方が好き。って、比較の対象が根本的に間違ってますね。
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