[コメント] ＣＵＲＥＤ キュアード(2017/アイルランド＝仏)
本作をゾンビ映画と個人的には括れないが、たぶん大まかなカテゴリーではそうなってしまうのかな…。「いかに奴ら(ゾンビ)を倒し生き延びていく」のが王道なのに対し「いかに奴ら(未感染者)を倒さず生き延びていく」のか。フラッシュバックに悩まされながらも主人公の聡明さに希望を感じた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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治療薬により75%の人が回復、しかし残り25%の人がいまだ狂暴化&監禁そして政府決定による安楽死の末路が迫る。でもギリギリのところで更なる治療法を模索中。回復者は感染時の記憶は残ったままで社会復帰&ままならない冷たい仕打ち。で、回復者は感染者には襲われず再感染は無い。回復者たちはそのどうしようもないトラウマを抱えつつ団結する。
これらの絶妙な設定がパンデミック終息後の世界観を何重にも肉付けしてる。
主人公始め、袂を分かつ回復者仲間、従姉やその息子等、少ない登場人物それぞれの心情が府に落ちる真摯な作劇。
コロナが流行り出した当時(2020年公開 2017年作！)より今(2022年)観るほうがより深い思索に満ちるであろう作品かと思う。
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