終盤の怒涛のアクション展開、特にマスター・ヨーダの笑うしかない活躍ぶりには心から満足させてもらったことも事実である。しかし、冒頭、アミダラ女王が命を狙われたことを機に、（１）「犯人を追うオビ・ワン」と、（２）「女王の保護を命ぜられ２人旅をするアナキンたち」という２つの流れができるわけだが、思えばその双方には、（１）にはミステリー、（２）にはロード・ムービーという、映画を楽しく膨らませる大変魅力的な要素が含まれていたはずである。けれど、それらは終始機能することなく、残る印象としては、本能の赴くまま、ありのままの姿を見せダークサイド堕ちへの布石を固める？若きジェダイ騎士の「アナと星の女王」的物語展開だけである。この点に関しては、先にエピソード１を観てストーリーテラーとしてのルーカスにはあまり大きな期待を抱いていなかったとはいえ、心底残念な思いがした。