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[コメント] シルクハットの大親分 ちょび髭の熊(1970/日)

バカなところはとことんバカに、かっこいいところはとことんかっこよく、メリハリの利いた演出はもはや名人芸と言っていい。『緋牡丹博徒』シリーズのスピンオフという企画モノではあるが、一作目より断然パワーアップした快作だろう。
太陽と戦慄

自動車暴走シーンのスラップスティックな楽しさは比類ない。ここでも鈴木則文は下品なギャグをガンガン挟んでくるのだが、この有り余るようなサービス精神こそ僕が愛してやまない東映カラーだ。藤純子の唐突な登場シーンはいかにもお約束という感じで笑いを誘うが、バカな映画だからこそ彼女の凛としたかっこよさが尚更際立っていて感動的でもある。

ラストの殺陣の演出も、血が噴出して画面が真っ赤になるなど、なかなかに芸が細かく興奮させられる。

(評価:★4)

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