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[コメント] やくざ刑罰史 私刑!(1969/日)

あの手この手で繰り出されるリンチ描写(オープニングでは分割画面を駆使して別々のリンチシーンを同時に見せる凝りよう!)の残虐さに較べ、ストーリーは意外と普通の人情モノだったりするのがかえって異様である。
太陽と戦慄

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







しかし、このトチ狂ったバランス感覚というか、何がどこまで本気なのかサッパリ分からないあたりが石井作品のスリリングなところだと俺は思う。

大友柳太朗が自分の目玉を抉って投げつけるシーンが強烈な第一話、オーソドックスな悲恋話である第二話も悪くないが、吉田輝雄のミステリアスな魅力全開なギャング映画調の第三話がクールで良い。車で颯爽と去ってゆくラストシーンは、鏑木創のカッコよすぎなテーマ曲(音楽:八木正生というのは誤記のようです)の貢献もあり、最高にスタイリッシュなムードを醸し出している。

(評価:★4)

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