中盤に山場を持ってきて、ストーリーの中心をアンダートンから社会システムに移す展開はうまいと思いました。おかげで退屈せずに最後まで楽しめました。

全編を通して青っぽいトーンの映像が《管理社会の冷淡さ》を端的に表わしており、ラストでの水平線からのぞく朝日の暖かな光が象徴する《開放的な世界》とのコントラストも効果的。作品の持つ雰囲気ともマッチしてると思います。

内容も映像も《派手》と云うより《緊迫》との印象が強かったんで、アメリカンには受けが悪かったのかもしれません。