見終わった後、喋る気にもなんなくて、今見たものについて人と語ることなんてきなくて、ひたすら自分の世界に入ってたかった。 こりゃアタリだわ。

話自体はそんなたいしたことなかったと思うんだけど。 とりあえず、うちには監督が言ってる程のもんは伝わってこなかった。 １回見ただけじゃ、んなもんわかんないって。

でも、なんだろう。 雰囲気、かな？なんか、すごくグッとくるものがあった。 後、音楽。あの歌、かなり良いね。すごく、合ってる。 これがあるから、ひきたってるってのもあんのかな？

それに。なんでこの映画、こんなキュッとなるんだろう？ これのどこがこんなうちを苦しくさせるんだろう？ 日本人がつくってるからかなぁ。情緒、とか。 郷愁、みたいなもんかな？ 今はもう、失われた、どこか懐かしい感じのもの、根源的な感情を揺さぶられる気がする。 胸がしめつけられる感じだ。 今、失われて、ここにはないものがある、そういう感じ。 うん、つまり、「ファンタジー」、だ。 実際にはあり得ないけど、あったらいいな、の世界。 絶対に手に入らないってわかってるけど、信じてみたい世界。 だけど不可能だってわかってるから、せつなさを感じる。 それがわかる、大人になってる自分に対しても。 うまくゆえないけど、そゆとこかな？ すごく、感情移入しちゃうぶん、それが現実じゃないのが悲しくなっちゃう。 ホントのような気がしてるのに、実はうそっこ。 それが悲しいからだ。