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[コメント] ジョゼと虎と魚たち(2003/日)

「サルモネラ菌が入ってるで?」ジョゼの強烈な脅しにも動じない恒夫は、くやしいけどいい男だと思う。
ギスジ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジョゼと恒夫の旅先でシーンは胸が痛いながらもスキだ。

恒夫はジョゼに嘘をついてしまった。「旅行がてら一緒に実家に挨拶にいこう!」と言ったのに途中で辞めてしまった。とんでもない罪悪感。恒夫はなんとか平静を装ってジョゼと接しているが、ちょっと変な感じ。あと償いの為なのかジョゼに色々と楽しくさせようと頑張っているように見える。

理由はなんなんだろうか、ジョゼを一生背負って生きていく「重み」を旅先で感じてしまったのか。なんだよ情けないヤツだな。けど僕だったらどう思っただろうか。若い内はお互い気も張ってるしSEXも楽しいし、それが10年・20年と考えたら…僕も彼女の重みを背中で受け止められる自信は無いかもしれない。恒夫は想定はしていたが想像以上に重かったんだろうな。

隣でキャッキャしているジョゼ。オシャレなんかしちゃって可愛いな。ジョゼは恒夫の心の変化に気づいていたかな。頭のいいジョゼだから気づいているとは思う、けど多分それどころじゃなかったかもしれない。ジョゼにとって初めての旅行だし、まさか本人もこんな形で行けると思わなかったろうし。車を乗るのも初めてかもしれないし、水族館だって。少なくても僕は無い上がっちゃうよ。「旅先だからそんなもんだろう」と思う。書いてると個人的にジュリエッタ・マシーナに少し似ていると思った。

けどぼくは恒夫をチャライ奴とは思えない「なんだかザンパノに見えてきたよ」。結婚してソレやったら馬鹿野郎だけど、恋愛関係ってそんなもんだし、むしろジョゼを女性として見ていた恒夫は大人だと思う。僕が20歳そこらの学生だったらジョゼを女性と見ていないな、まだ目先の可愛い女の子を追っている年頃だよ。仮にジョゼをスキになっても僕はジョゼの彼女にはなれない。「サルモネラ」と言われて僕は朝ご飯に手を付けずに家を後にするだろう。その点恒夫は動じない、もうねカッコイイ。サルモネラ言われても「マジかよ・・・ま、腹も減ってるし大丈夫でしょ。」てな感じでしょうか。うーん、悔しいけ真似できないよ。

(評価:★5)

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