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[コメント] 多羅尾伴内(1978/日)

小林旭ファンのためのアイドル映画。そもそもアイドルじゃないんですけどね。ミステリーファンとかが観ると多分置き去りになります。
Myurakz

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 途中途中で伴内が何かを掴んでいることは判るんですけど、「何を」「どこで」掴んだのかがさっぱり描かれないで物語が進みます。だから見えているのは「色々な変装であちこちをウロウロしては引っ掻き回している小林旭」ばかり。

 しかも関係者たちはその変装の正体を知らないくせに、引っ掻き回されたことに対して何故かかなり寛容です。マジックでキツネ魔神のマスク出されたり、殺そうとした目撃者を連れ去られたりしたら、普通何かするだろう。消そうとするとか調べるとか何とかさ。その辺りの描き方がかなりいい加減なんですよね。

 ただ、この映画のセールスポイントは、そんなところではなく「小林旭七変化」にあるので、気づけば何となく納得させられてしまったりもします。「お、次の旭は白バイ警官か」みたいな感じ。この在り様って、アイドル映画のそれと同じなんですよね。「何だか面白くなかったけど、○○ちゃんが可愛かったからいいかな」ってやつ。

 そう考えると、旭が歌う「昔の名前で出ています」も、八代亜紀との意味のない競演も至極納得がいきます。これは旭の旭による旭ファンのための映画だったのです。あ、でもそんな旭ファンは「多羅尾伴内」なんて知ってるのかな。知らなかったら、「正義と真実の使徒、藤村大造だ!」って言われても「あんた誰?」だよなぁ。んー、やっぱりターゲットがよく判らない。まぁ僕は「多羅尾伴内を知ってる旭ファン」なのでいいんですけどね。でもそんな僕でも★は3個です。

(評価:★3)

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