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[コメント] GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995/日)

可也の高得点を叩出した作品。…しかし、いざ「語れ」と言わると、言葉が浮かばない。
こしょく

 何でかなぁ〜と考えたのだが、それは主要な登場人物が「生身の人間」じゃない (赤い血が一滴も(?)流れていない) からではないかと思う。

 サイバーパンクな作品を観てこんなことを言うのは、フランス料理店へ行って日本料理が出ないと文句を言うようなもんで、的外れな感想かなという気はするが、主要人物が「生身の人間」で無いというのは感情移入し難かったように思う。そうなると、作品への評価とは別に、「想い」というものは可也減衰してしまう。

 蛇足ながら、不思議なことに、魔法使いや超能力者等々なら OK だったりする。やはり、サイバーパンク的な事象は、実際に起こり得るからこそ抵抗を感じるのか…。

 「生身の人間」では無い事に対する悲哀を描いたりしていれば、まだしも感情移入は容易かったろうが、作品中の心理吐露では「生身の人間」であるかどうかは問題にならず (というか、赤い血が流れていることの悲哀にこそ言及されていましたな) 、肉体面より精神面 (アイデンティティ) にこそスポットが当てられていました。まぁ、これはこれで興味深い命題なんですけど、私としては、そこまで行く前に肉体面の問題にこそスポットを…という思いが。

 つまり、それだけ先鋭的な作品だということでしょうか。

(評価:★4)

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