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[コメント] トンネル(2001/独)

ドイツ製『大脱走』?いや・・・
shaw

映画を見に行く前は、「助かるためにトンネルを掘った実話」というイメージから、ドイツ製『大脱走』かな?と思ったのですが、だいぶ違いました。

まず、作品の雰囲気。『大脱走』は娯楽作品としての楽しさが基本としてあるのに対して、『トンネル』は全編を通して重たい、重たい。涙腺が結構弱いので、泣き所は満載だったのは事実ですが、観終わった後はどっと疲れました。

トンネル掘りの目的もかなり違う。『大脱走』の場合は、「脱走は捕虜兵士の義務」であり、実際に穴を掘るのもトンネル掘りのプロ達であるのに対して、『トンネル』では自分の愛する人を「助ける」ためであり、計画を立案・実行するのもほとんどが素人である、という点。で、この違いを考慮してなのかどうかは分からないけど、全編を通して『トンネル』の方ではやる事がみな荒い(詳細はペペロンチーノさんのレビューにある通り)。映画を観ている間、普段は細かいことは気にならないんですが、この作品の場合はやってる事がやってる事なんで、さらに『大脱走』ではその辺の描写が素晴らしかった(穴掘りに必要な道具の入手とか、土の処分とか、音を漏らさない方法とか)こともあり、ついつい気になってしまったのは事実。

あとは、キャスティング。周知のとおり『大脱走』はオールスターキャストなのに対し、『トンネル』はいまいち地味(ドイツ人俳優を知らないから感じただけ?)で華がない。まぁ、トンネル掘りに華も何もないとは思うし、この作品に関してはこのキャストで正解だったようにも思うけど。関係ないですが、主人公は本当にブルース・ウィリスそっくりでした。

と、『大脱走』との比較になっちゃいましたが、これは比較する事自体あまり意味がないですね、長々と書きながらスミマセン。個人的には、上映時間がかなり長いのに、最後まで緊張感を保ったまま観る事ができたことを考えると、満足度はかなり高いです。ちらしやポスターで使われているあのシーンは涙なしでは・・・。

(評価:★4)

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