どう考えてもホアキン・フェニックスを主人公にした方が良いと思うんだけど。ラッセル・クロウが強すぎてとても応援する気など起きん。俺が応援なぞせずともほっといても勝つに決まっとるわ。これって｢何をやっても絶対にかなわない男を前に必死に抵抗する哀れ｣を表現してるんじゃないの？コモドゥスが主人公なら５点は確実でしょうが。なぜにあんな無敵で非人間的で魅力のない｢将軍｣を主人公にするのかな。奴は主人公に立ちふさがる強大な｢ボス敵｣じゃないの？あいつを本気でハラハラドキドキしながら感情移入して応援できる人が不思議でしょうがない。

どうせだったら『燃えよドラゴン』みたいに完全に無敵の男が片っ端から敵を蹴散らす話にしてりゃ面白いけどさ。主人公を最初に悲惨な目に合わせることであたかも｢苦難に立ち向かう同情すべき主人公｣みたいにして、形式上観客の視線にあわせる所がうざったいのよ。親のない子が後でチヤホヤされる『ハリーポッター』みたいだ。最近、娯楽映画がどんどん｢お菓子化｣してるよ。

俺は他の不評派の人と違って２回目以降も観るけど、そんときゃ絶対コモドゥスを主人公だと思って楽しむことにするよ。