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[コメント] ひかりごけ(1992/日)

ひかりごけによる「光背」を、何か船長と同じ罪を犯した人間の象徴として描いているのだろうか?例えば軍国主義による殺人のそれのような…。だとすればそれは船長の行為に対する贔屓目でしかない。
水那岐

彼の行為は「人肉食」という人間の一行為に他ならず、それ以上でもそれ以下でもない。それは信仰的なこととも大儀とも人間のなかの巨悪とも関係はない。

ただ餓えに直面して、その他に食えるものがなかったから死んだ仲間を食ったのだ。

それが見えてしまうから、作者の意識しているだろう普遍的な負のベクトルの感動は全く見えずに終わってしまった。これはプライベートな異常体験の域を越えるものではないからだ。

(評価:★2)

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