それほど怖くなかった。だが狂気と異常性を描いた作品としては一級品。冒頭から流れる不気味な音楽と映像からしてとても恐ろしくこれから起こる血の殺戮を予想させる。夜の森で突然襲ってくるレザーフェイスの姿はショッキングだった。絶叫している女の顔も。（このシーンは一時停止かスローで見ることをオススメする。）

他にも血を吸うミイラじじい，イカレ男が自分の手を切るシーン，目玉の超ドアップ，３人がかりで女を殺そうとするシーンなど胸がむかつくような不気味なシーン満載で終了後，見てはいけないものを見てしまったような不快感が襲った。この映画はストーリー自体正常な人間にとってそんなに面白くないのだが観客を狂気の世界に引きずり込む異常なパワーがあり高い評価をつけざるをえない。今までに見たどんなホラー映画もこれにかかればかすんでしまうのだ。１３禁，ハロウィン，羊達の沈黙，ハンニバルでさえもこれにかかればクズ同然である。

だが評価が３なのは期待していたほど怖くなかったのとラストが不満だったから。結局女は 助かっちゃうし踊り狂うレザーフェイスで突然の黒幕。え？これで終わり。短いよ。もっと見たいよ・・・・。 俺が監督なら逃げ場を失った女が絶叫しながら切り刻まれるシーンで終わらせるのだが・・・・。やっぱり一人くらい助かった方がいいんだろうか・・・・。 何より実話に基づいているというリアリティが根底にありそこが一番コワイところ。 スプラッタ・ホラーの名作中の名作といわれるのもうなずける。 でも深夜にこんな映画観たあとにも関わらず私は不思議にスッキリした気持ちでぐっすり眠れたのでした。