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[コメント] 怪獣総進撃(1968/日)

シリーズの衰退を考えると、前作の「怪獣島の決戦」からゴジラ出現がルーチンワークになっていたことが容疑者Aだとしたら、怪獣をたくさん出しとけばいいだろう、という浅薄なビジョンが容疑者B。怪獣映画でもSFでもない、ただの怪獣プロレス映画。
かける

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ストーリーとか設定の荒唐無稽さというのは、映画というマジックには絶対に必要だと思う。ちょっとした矛盾なら、上手な仕掛けや有無を言わせないイキオイでガーっと寄り切ってほしい。 怪獣ランドそのものの設定や、ハイテク怪獣バリアといったあたりは、イキオイの範疇だったと思う。

 ところが……

 怪獣ランドが制御不能になって、リモートコントロールされた怪獣は小笠原諸島から一斉にいなくなってしまう。

 そして……次の瞬間世界中に出現。そんなのは荒唐無稽を通り越して、ただの投げやりな無鉄砲じゃないのか?

 怪獣を出しておけばいいと観客を見くびった作り手も、それに興業成績を出させてしまった観客も、どっちもどっちだったんだと思う。そしてゴジラシリーズの凋落はだんだん不可避になっていったんじゃないか? そう思った。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)すやすや

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