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[コメント] 風が強く吹いている(2009/日)

原作既読。走(カケル)のダントツ感が全編を通して不足していること、坂本龍一の『Rain』をパクったようなBGM、割愛されたエピソードの数々(ユキの家族が沿道に駆けつけたシーン、留学生であるがゆえのムサの葛藤など)、シード権争いを繰り広げるラストまでのシークエンス、六道大の藤岡のキャラが原作より嫌い。逆に付け加えられた神童のエピソードはいい。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







双子の城太郎と城次郎、片田舎出身で山道通学をしていた神童、漫画好きの王子、司法試験合格済みのユキ、クイズ王・キングの配役は概ね問題ない。ムサにダンテ・カーヴァーのキャスティングもまぁ、止むを得まい。

灰二は小栗旬(ドラマ「東京DOGS」のテンションで)、走は三浦春馬(『奈緒子』見たいな感じで)、ニコチャンは坂口憲二、六道大の藤岡は中村獅童(『ピンポン』のドラゴンのテンションで)原作を読んでいたので違和感アリアリだった。

真面目な灰二がいきなり赤い中折れハットを被って出てきたシーンには面食らった。貧乏学生の集団の割りに、小出恵介がイチイチお洒落な服を着てるのも変。

エピソードの割愛に関しては2時間じゃ尺も足りないし、まぁ、こんなもんだろう。

ただ、シード権をかけた10位以内に入るために後方を走る東京体育大学とのタイムを「1分5秒縮めなくちゃいけない」と言った後に足を引きづり出した灰二が2秒逆転してシード権を獲得する、という映画の展開は説得力を欠く。原作のように無理してでも最後まで止まらず全力で走って、ゴール手前で骨が砕ける音がする方がよっぽどいい。

脚本段階でなぜ書き変えたのか不明。意味不明。

この映画を観た人で、東京箱根間往復大学駅伝競走が大好きで、原作未読の方、みんな原作を読んでっ!w

(評価:★3)

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