コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] さすらいのガンマン(1966/伊=スペイン)

Django』と同年のコルブッチだが、道具立てはハリウッドの本格西部劇のようだ。酒場、バーレスク、撃たれないピアノ弾き、列車強盗、銀行の金、町の有力者である医者、牧師、愛馬、そして岩山での決闘。
ゑぎ

 ただし、ヒーローのバート・レイノルズはナバホ・ジョーという名のインディアンであり、ヒロイン・ ニコレッタ・マキャベリも敵役・アルド・サンブレルもインディアンと白人とのハーフであるという設定に特異性がある。白人を代表する牧師・フェルナンド・レイは他の映画で見たことがないぐらい弱々しい造型、という点も特徴的だ。また、イタリア製西部劇らしく、主題歌ナバホ・ジョーのテーマ(音楽のレオ・ニコルズエンニオ・モリコーネの別名だ!)が耳について離れなくなる。勿論、悪党も女たちも皆、猥雑な面構えだ。だが、道具立ての影響もあり、なんだか普通の西部劇のようなルックだし、いつものようなコルブッチらしい大爆発がないのは少々残念。ラストは岩山の西部劇になっていくのだが、これが坑道のある面白いロケーションなのだから、坑道の見せ方をもう少しうまくやっていたらと思う。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。