[コメント] 父と娘の歌(1965/日)
良くも悪しくも日活映画。シーン繋ぎは少々性急だが、とっても判りやすい演出とシーン構成だ。カメラの寄り引きだとかディゾルブやフラッシュバックの挿入のし方だとかも映画の感情に寄り添って全く違和感を与えない。反面、何の突出も感じさせないという弊もあるが、安定した仕事ぶりではある。
吉永小百合のピアノ演奏場面は頑張っているとは思うが驚嘆してしまうような運指を見せるわけではない。ただそれでも、クライマックスのチャイコのピアノコンチェルトの演奏は迫力あります。また、後半になって東洋フィルとの練習シーンあたりから吉永の口の周りの吹き出物が目立っており、苦労したのだろうと思わせる。(超過密スケジュールでもあったのでしょう。)アップカットが痛々しい。
#タイトルバックとクライマックスは共にチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番。東京交響楽団で指揮者は山田一雄(クレジットは山田和男)。クラシックファンにとってはヤマカズさんの指揮ぶりが一つの(大きな)見所と云えるだろう。
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