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[コメント] グレタ GRETA(2018/アイルランド=米)

女が地下鉄の車両からホームへ降りて歩く、その後ろ姿から始まる。BGMで女性ジャズボーカルが流れる(ジュリー・ロンドン「Where Are You」)。これはカッコいい、良い出だしだ。
ゑぎ

 しかし、結局、このオープニングを超えるような良い画は出てこない。凝った夢オチなど、決して面白くない訳ではないが、やっぱり物足りない。別に、ニール・ジョーダンだからの期待、ということではなく、もっとぶっ飛んだ演出が見たい。

 例えば、クロエ・グレース・モレッツが勤めるレストランの、通りを挟んだ舗道に、イザベル・ユペールが立っている場面。大袈裟な音楽もよろしくないが、なんか繋ぎがおかしい。最初にそこにいるのを見つけること以上に、夜までそこにいることが怖い。ならば、その時間経過をこそ強調すべきではないか。他にも、モレッツが、全然痛めつけられない(折檻を受ける予感もない。ピアノのレッスン時に叩かれる程度)というのは、怖さが限定的でイマイチではないか。というような感じで、ちょっと感覚がズレているように思う場面がちらほらある。

 もっとも良いシーンはショパンに合わせてユペールがくるくる回転する部分。

(評価:★3)

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