[コメント] 君が世界のはじまり(2020/日)
立ち入り禁止の古い講堂で、業平に出会う場面の風!この一目惚れの表現もいい。夜のベルモールのシーンになって、どうしてこゝに中田青渚がいないんだよ!と思ったが、ラストの校庭の水溜まりのシーンで溜飲が下がる。
また、片山友希に関しては、偶々「気が狂いそう」で検索し音楽アプリを開いた行為がブルーハーツを導くという重要な役割を担っているし、駐車場のドアでの逆立ちや、自動車の屋根に登ってから続く会話シーン、朝陽の逆光をバックにした美しいキスも忘れがたい。
さて全体、SEX(性交或いは性別)に対する公明正大さも特筆すべきだろう。それは、誰かが誰かを好きになる、という事柄に対して、登場人物間で、どの方向においても、誰も咎めない、というスタンスだ。
尚、冒頭の殺人事件の犯人が誰なのか、というテーマでスリルを引っ張る作劇については、観客によって好悪が分かれそうだが、私はこの帰結で良かったと思う。少なくも、スリルの醸成には奏功しており、この帰結以外では本作のエンディングの清々しさはなかっただろう。
#大阪府立高校を舞台にしてロケーションは栃木県。映画とはかくも嘘つき。
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