[コメント] サハラ戦車隊(1943/米)
主人公は、戦車がエンジントラブルになり、本隊からはぐれた戦車兵(軍曹)のハンフリー・ボガート。彼の部下にはダン・デュリエとブルース・ベネットがいる。そこに英軍兵士数人と、イタリア人捕虜を連れた南アの兵士、途中で捕らえた独軍パイロットの捕虜が加わり、連合国側10人余りが、サハラ砂漠で500人のナチスドイツと戦う、というお話だ。
戦争のさ中に作られているだけに、ドイツ側は、指揮官にせよ、捕虜のパイロットにせよ、かなり卑怯者として描かれている。それに対して、イタリア人捕虜は、善良に描かれており、このイタリア人をやったJ・キャロル・ネイシュは、かなり目立っている。
また、本作は、砂漠を絵画的に撮るつもりはほとんどないように見える。その代わり、活劇としてのプロット運びに徹しており、ま、元々のお話が面白いのだが、かなり面白い映画になっている。エンディングは、本作だけが、リメイク元とも、本作をリメイクした、アンドレ・ド・トスの『廃墟の守備隊』とも異なっており、アクション場面は弱くなったが、人を食ったエンディングになっていて、これはこれで面白い。
#備忘でその他の配役等を。
・合流する英兵は、指揮官(大尉)にリチャード・エイハーン。その他にロイド・ブリッジスや、仏人のルイス・メルシエがいる。ちなみに、ブリッジスは『廃墟の守備隊』にも出ている。
・南アの黒人兵(軍曹)はレックス・イングラム。彼もよく目立つ。
・捕虜になるドイツ軍パイロットはカート・クルーガー。
・ちなみに、ロンムの『十三人』を、フォードの『肉弾鬼中隊』(1934年)のリメイク、とする向きもあるが、スターリンがロンムに『肉弾鬼中隊』のリメイクを命じた、という逸話からそう云われているだけで、設定を少し借りたに過ぎない。
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