まず少女漫画的な一番の要素であるヒロインの造形。冷静にみると彼女はイケメン吸血鬼はおろか普通に人間の男にもモテそうにないほどつまんない女である（顔以外）。 愛想悪い、付き合い悪い、運動神経ない、お色気系でもない、むしろダサい部類というこのキャラ。それなのに登場した早々オオカミ君、おせっかい君、ちゃらんぽらん君などものの0.5秒であらゆる男が寄ってくる。これぞ少女漫画的展開。ヒロインは有無を言わさずモテまくる。 そういう（モテない）少女願望を見事に昇華させているのベラ役のクリステン・スチュワート。彼女の陰のある美貌と嫌みにならないぶっきらぼうさがこの無理ありすぎなキャラに現実味を与えている。この子はすばらしい。（おもわず『パニック・ルーム』をまた借りて観ちゃいましたよ）

そしてヒーロー。とりあえずなんか抱えてそうでイケメン。モテてるのに女嫌い。そして１分でヒロインにぞっこん。でも手は出してこない。立ち居振る舞いは超紳士。だけどケンカも超強い。 どーですか。どーですかこのスペック。誰でも「こんな人がいたら」って考えたものが全部入ってるんすよ。

そしてこのメロメロなティーン趣味をそれとわからないくらいに包んでいるダークで地味なロケーション。（デートする場所がだいたい森って） さらにヴァンパイアものの一番の旨味。吸血鬼と人間の少女。血ぃ吸いたいけど吸えない近づきたいけど近づけないなんてエロスーーーーーこの加減最高ーーーーーーーー

すみません、取り乱しました。

ラストは私（／ヒロイン）のために命がけで悪いヤツをぶっ殺してくれてパーティへやさしくエスコート（もぉーダンスは踊らないって言ってるのにー）。

はあ　いやいや楽しかった。 懐かしささえあるこの快感でした。少女達、思う存分ハマれ。（09'/12 DVD)