ストーリーや人間関係のアラもあるし、ＣＧも多用しているのだろうが、徹底して現実離れした贅やスケールを貫いているから、そういうものがほとんど気にならない。

何よりもクライマックスの攻防戦はすごかった。遠景のショットではぬっとゴジラが現れてその咆哮が轟きそうな雰囲気さえあった巨大な「移動式防御壁」。

それが甲冑をまとった兵士を次々と押しつぶしていく様は、「見ろ、人がゴミのようだ」とちょっぴりムスカの気分さえも味あわせてくれた。

壮大にして華麗な世界が心ゆくまで楽しめる一本。