カンフー映画最大の見せ場が、戦争アクション映画顔負けの一大砲撃シーンってのはどうよ、と思わなくもないがとにかく凄かった。

あの巨大な寺院を遠くから遠慮なしにドカドカ砲撃して壊していく、というのは一種、爽快でさえある。あれだけの威容を誇った少林寺が穴だらけにされ、ぼろぼろと崩れ吹き飛んでいく。

その中でこそ、アンディ・ラウが、恨み骨髄で打倒すべき敵であるはずのニコラス・ツェーに「改心せよ」と迫るシーンに、かつてない力が与えられる。

幾千年の歴史を思わせる少林寺の、寺院を守って終わりでも、壊されて終わりでもない。寺院があろうがなかろうが前非を悔い改めることをひたすら求める。この精神こそが少林寺なのだということを、すごくわかりやすく伝えてくれる。

この点では確かに「新」とつけるだけの値打ちがある映画だ。