僧院の暮らしぶりやブータンの自然を見られるだけでも価値があるが、冒頭から登場する少年はチベットから逃げのびてくるという設定だったり、僧院長がチクリチクリと中国を皮肉るあたりは中国のチベット統治への批判が込められている。そのブータン自体もチベット系ブータン人がネパール系ブータン人を抑圧したりと神秘の国のひとことでかたづけられるほど穏やかではないようだけど。

まあでも政治的な話は抜きにしておもしろかった。こんなアジアの辺境のしかも厳格だと思いこんでいる僧院でＷ杯に夢中になっている僧がいるんだからほんとに世界はせまいというかＷ杯のワールドワイドぶりというか、とにかく驚き。