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[コメント] ローズ・イン・タイドランド(2005/カナダ=英)

コドモのセカイ
れーじ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







子供は子供である。

大人の従属物、あるいは大人の未成熟な姿として存在するのではない。

胎児ではないのだ。自分たちの足でそこに立っているのだ。

彼ら、彼女らは独立した人格を持って、確固たる一つの存在として、自分の世界を奔放に生きている。

そして彼ら、彼女らは「他者」を知らない。

「他者」が自分を守ってくれたり、あるいは傷付けたりする自分と同格の存在であると理解できない。

だからこそ子供はどこまでも無垢で、純粋で、孤独で、残酷だ。

背徳の塊のような映画だけど、その視線があるように感じられた時点で、僕は子供という存在に対して凄く真摯な映画だと思えた。

僕はこの映画に感じたいびつさ、背徳、不快感を忘れないだろう。

世界は広い。僕が僕個人の価値観で色づけ出来ないほど、深淵で、複雑だ。

僕らの側に居るこんな小さな子供にだって、こんなにも色鮮やかで(あるいはケバケバしい)世界が広がっているのだから。

…いや、てかまあ、グロいのは監督の趣味なんだろうけど(笑)

(評価:★5)

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