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[コメント] リザとキツネと恋する死者たち(2014/ハンガリー)

カウリスマキの踏襲の割には劇伴が感情にリンクする高揚がない。リザの視点から話を構成するとモテすぎて困ったとしかならず、物語が解決すべき課題は寄ってくる男の方にそれぞれ設定されている。
disjunctive

リザの肢体を舐め回すカットが頻繁に入ってくるように、話の視点もリザから男たちの方へ流れがちとなり、最終的には刑事への同情へ誘導される。客観視されたリザは彼の好意に気づかないから、その冷たさが当人の造形を毀損してしまう。刑事にせよトニーにせよこの女のどこがいいのか、という根源的な問題に突き当たってしまう。

(評価:★3)

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