[コメント] スラムドッグ$ミリオネア(2008/英)
映画を見終った人むけのレビューです。
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これがインドの現実なの?だってね、この21世紀において太古からの歴史ある国が未だもってこんなひどい状況なんて正直信じられないんですよね。あのスラム街は本当に今でもあんなに混沌としているの?吊るしての拷問を警察がやるなんていいの?自分にとってのインドのイメージは「カレー」「仏教のルーツ」「映画大国」ってことぐらいしかありませんでした。見ている最中に「そういやカースト制度ってのはインドだっけ?」とか「ありゃ?ムンバイってボンベイのこと?」って思ったりなんかもして。(インドの皆さんごめんなさい)
なんて自分の無知っぷりはどうでもよくって、とにかくワクワク、ハラハラ、ドキドキさせられました。躍動感あふれるカメラ、胸高鳴らせる音楽、絶妙のレイアウト。実際ストーリーを思い起こしてみると、どれもこれも予想範囲内なんだけど、それにすら安心できるってことはすばらしい。
で、筋とはそんなに関係ないところで、映画的価値を高めるための工夫がいっぱいありますよね。例えば電車で稼ぐシーンなんてそもそも筋の中にはなくてもいいところだけど、もしかしたら屋根の上に子供を乗せたシーンを撮りたいがためだけに盛り込んだのかって思えます。でももしそれがなかったら、自分にとってこの映画は在り来たりの初恋成就ものにしかなりえなかったと思います。
結局ね、映画は映像なんですよ、自分にとっては。ストーリーは映像を引き立てるための脇役でしかない。(って言ったら言い過ぎ?)
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