[コメント] ディスタービア(2007/米)
自宅軟禁状態のシャイア・ラブーフ一人芝居をずっと見ていられるのは大したもの。彼の最近のやんちゃイメージもあってか、時折攻撃的な危険性が香るのもいい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なぜ主人公は冒頭の事故で父を失うのか。ラブーフの元から父を消し去ったことで見えてくるのは法という社会の力である。つまり父性を社会性に転用したら、アメリカ社会ではそれは法秩序になるということ。室内を乱雑に放置したままでも母親に小言を言われる程度であるが、教師を殴ったら校内のトラブルでは済まない。電子の足枷から逃れようとすると即座に警察官が駆けつけ手錠をかけられるというのも明快だ。
覗きや家宅侵入が犯罪であるという厳然とした事実を、ラブーフもアーロン・ヨーも十分認識しているというのが現代的でいい。ガレージ侵入はデビッド・モースに見つかることよりも警察に通報されることのスリルを感じたくらいだ。いかにも怪しいくせにあまりに無用心なモースは猟奇殺人犯に見えないから、クライマックスのサスペンスはさして楽しめなかったのだが、それにしてもサラ・ローマーのセクシーなヒロイン像は収穫であった。
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