[コメント] 女帝[エンペラー](2006/中国=香港)
皇后ワンはチャン・ツィイーがこれまで演じてきた可憐な女性ではない。
私が彼女に感じてきた「ふてぶてしさ」を隠すこともなく、むしろ爽快だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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チャン・ツィイーは好きな女優ではないのだが、 彼女の艶かしさにはつい魅せられる。
今までのチャン・ツィイーの位置にいるのが皇太子の婚約者だ。 無垢な仮面を被っているだけに、心打たれる向きもあろうが、 タイミングが悪すぎて、かえって家族や皇太子、そして自らを窮地に陥らせる。
ハムレット役皇太子はどうにも頼りない。 彼もそれなりに危険をくぐりぬけてきたのだが、自力で切り抜けていないため 皇帝に「死の底から這い上がってきた」と言わせたほどに見えないのが残念だ。
ただ、「歌舞に溺れた皇太子」というだけあり、ワンとの剣舞はバレエのように美しい。
ワンは本当に復讐を望んでいたのか?皇太子を愛していたのか? 彼女が生きるなかでの愛、でしかなかったのではないか。
心はしゃらしゃらと揺れる耳飾のように揺れ動く。
皇帝は本当に先帝を殺したのかもしれないが、時代背景を思うと悪人には見えなくなってくる。 (皇帝のお得意のマッサージはぜひお願いしたい)
ワイヤーアクションがふんだんに使われているが、 中でも雪原での弓での戦いが迫力があってよかった。
ラストは2通り、予想した。 どちらにしても同じ人物が関わっていると思う。 おそらくその人物のカットされたシーンがあったのでは?と 思わされる不自然な表情が気になったからだ。
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