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[コメント] 鷲の巣から救われて(1908/米)

先史に見るアイデア、トリック撮影の映画的興奮度が画面に表出している点がSO-SOなサイレントムービー
junojuna

 あくまでもワンショット、鷲が赤ん坊をつまんで飛んでいくという絵空事のようなものを映像化したという見世物的所業に乾杯な作品である。それ以外は、人間の作業の記録を定点から記録する映像でしかなく、決してドラマに対する貢献や、フェティッシュな想いの込め方の特徴性など、特に見るべき価値はない。しかし、後に「映画の父」とカリスマ的に扱われることとなるD・W・グリフィスが出演しているというプレミア的な要素が付いて回る本作は、映画史的に多分な逸話を可能とする枠組みで、同時代の他の作品とは存在感の違いを指し示す逸品となっている。それだけでも映画力を感じられ特殊な作品である。

(評価:★3)

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