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[コメント] 素晴らしき哉、人生!(1946/米)

これほど誰かに感動を伝えたくなる作品はそうあるもんじゃない。
deenity

**ネタバレ注意**
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ああ、なんて素晴らしい映画を見たんだ!そんな幸福な気分にさせてくれる。名作であり、古典的映画ではあるが未だ色褪せることない魅力を放ち続けている。生きていることに感謝しなければ。充実した気分にさせてくれた本作に感謝しなければ。この感動を誰かに伝えたい。そうだ。自分には今まで生きて関わってきた友がいるじゃないか。なんて幸せなことだろう。

この映画の何がいいって主人公の周りを囲む人間たちがとても人間味が溢れていて、それでいて活き活きしていること。もちろん良くない時もある。それでもジョージを筆頭にみんなが幸せそうで、笑顔が輝いているように見える。愛すべき友人たちであり、家族であり、ジョージなのだ。

そして何よりメッセージ。「一人の人生はその他大勢に影響を与える 一人いないだけで世界は一変する」「友のある者は敗残者ではない」そのセリフが物語る通りの感動的なクライマックス。正直オチなんてわかってた。むしろジョージの急変ぶりの方が違和感あって、おいおいそりゃないよ、とか思ってた。 ストレートすぎるラストシーン。友人を抱きしめ、子どもたちを抱きしめ、愛する妻を抱きしめる。みんなが助けにやってくる。いろんな人が、ジョージのために。あいつのためならって集まってくる。一人一人が一切嫌な顔することなく、笑顔で。困った時はお互い様。暗い顔すんな。元気出せ。溢れる笑顔、笑顔、笑顔。自然と私の目には涙と笑顔が溢れていた。

よく世界の中では自分なんてちっぽけな存在で、自分がいてもいなくても関係ない、なんて言葉をよく耳にする。多くの人がそう考えることはあるだろう。昨今では自分で命を絶つ者が後をたたないとニュースで流れる。そんな時にはこの映画を見てほしい。自分が世界の一員であることを。自分がいなかったら今ある世界が大きく変わっていたかもしれないということを。友がいるということを。友さえいれば、家族さえいれば、自分のことを思ってくれる人さえいれば、幸せなんだということを。

(評価:★5)

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