コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 光る女(1987/日)

ちょっと寺山っぽい画もあり、「なんだかわけわからん!」という感じもなくはないけど、結構じーんとくる場面も多々あり。赤沼に一番シンパシーを感じました。北海道のオホーツク海側の田舎っていうのは、本当に「果て」感があるんだよなぁ。(出身なので)
味噌漬の味

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ところで、仙ちゃんはアイヌなんですよね?

2012年のサントリー学芸賞を受賞した渡辺一史著「北の無人駅から」で読んだ、とにかく魚を捕るのがうまかったアイヌの男性が無類の酒好きで、酒に酔った状態でトンネルで寝ていて電車に轢かれて片足を失い、その数年後また酔っぱらってトンネルで寝て反対側の足を失い、それでも全くひるまず勢いよく生きて、両足がないのに相変わらず漁は誰よりもうまかった、というエピソードを思い出した。(記憶で書いてるので細部は違うかもしれません)

この映画の仙ちゃんにも同じようなものを感じた。だって、電話の主が本人かどうかわからないのに「栗子が助けてって言ってんだべ、東京行くわ」と言って、まるで東京から横浜へ行くぐらいの軽さでもって決断してしまうなんて、凄い。滝上から東京に行くのって、一体どれだけ大変だと思ってるんでしょう。私は小学校のときにこのあたりに住んでいて東海地方に引っ越したけど、そのとき「もう二度とここには来られないんだ」と思ったものです。子供だったのもあるけど。あのへんは本当に「果て」だと思う。その「果て」感は、あまり表現されてなかったかも。だって仙ちゃんのフットワークが軽すぎて・・・笑

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。