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[コメント] 青島要塞爆撃命令(1962/日)

ハリウッドのお笑い軍隊もののノリだがショボい。複葉機の高度保てず下降すると突撃してきたと勘違いした独軍は怯え「敵は勇敢だ」。これはギャグというより本邦がよく罹る外国に褒めてもらいたい病の症例に見える。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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古澤憲吾らしい日の丸の赤の題字、背景は高波、日英同盟でドイツに参戦、青島はビスマルク要塞攻撃。複葉機は水上から離陸。中国人200人、日本軍50人の占領島。お祭りがしたいと申し出る中国人の浜美枝。外国で戦争はじめて迷惑かけているから大目に見ようという佐藤允らしい鷹揚な正論は甘い、同情は破滅という教訓なのだろう、浜たちは祭りに乗じて作戦遂行。

発見されて射殺の弾は浜には命中せず背後の像の首が飛び、あとはドタバタして加山、佐藤と浜が並んで逃げているがその後どうなったのかは尻切れトンボに語られない。出鱈目な出会いが素晴らしい喜八の中国ものの線だが、比べようもない半端なもので、一応描いてとっとと退場してもらったぐらいのものだった。

終盤は一度に飛べない飛行機への敵陣での補給作戦が語られるのだが、ダラけて締まらない。敵の爆弾搭載した貨物列車を発見して、これはこの先に爆薬庫があるに違いないという当たり前の推理を展開し、しかし結局爆撃するのは弾薬庫ではなく貨物列車。軍艦マーチがパチンコ屋のように鳴り響き、円谷プラモがカラーワイドに安物らしく晒されるばかりだった。

(評価:★2)

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