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[コメント] 人生案内(1931/露)

子供は働くのが好きだ、という導かれる真理に説得力があり爽やか。クロサワ『一番美しく』と共通するものが感じられる。オヅは『浮草』で本作を引用しているだろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







慈善ではなく環境が大事と説かれ、浮浪児たちは共同工場へ勧誘される(社会主義の靴づくりは人不足だったのだろうかという疑問が湧く処)。このときの煙草の火の灯し方、渡し方は『浮草』のがんじろう、京マチ子とそっくりなのだ。これは意図的な引用に違いないと思われる。労働の主題も合致しているのだった。

ベストショットは共同工場で風呂入っている工員が無茶苦茶愉しそうに体を洗っているショット。教会の使いまわしみたいな工場の食堂でスプーンがないとアルミの食器を投げ上げて騒ぐショットも素晴らしく快活である。不良の誘惑がリアルで鉄道敷設を悦ぶ胴上げも爽やかだ。ムスタファーはアジア人だろうか。

(評価:★4)

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