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[コメント] 「可否道」より なんじゃもんじゃ(1963/日)

新風俗を眺めて愉しませ、そこへ週刊誌風の皮肉を飛ばして庶民を守旧派の安心に誘う、一粒で二度美味しい白坂流の嫌味満載の凡作。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







年上のプロデューサーと結婚し、舞台とテレビを掛け持ちしていた当時の森光子の自伝のような作品で、結婚しない女の「生態」は先進的だっただろうが、捉え方は何とも薄っぺら。インスタントコーヒーをコーヒー家元の加東大介に呑ませて旨いと云わせる嫌味がクライマックスなのだから、あとは押して知るべしと云った処。ラストの空港など世情を意味なく並べて苦し紛れの大仰。これで芸術祭参加とは大胆ですらある。

コーヒー家元とインスタントコーヒーの対決という白坂流の皮肉は盛り上がらないが、コーヒーの淹れ方は何気に穿っている。野点の鍋にぶちまける山賊コーヒーは喫茶スクールで習ったものだった。

(評価:★2)

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