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[コメント] 従軍慰安婦(1974/日)

慰安婦の認識は『兵隊やくざ』シリーズなどと異同なく置屋もののバリエーションに収まるが、終盤のトンデモ展開の強度は凄まじい。余りにも緑魔子な緑魔子と(なんと)底抜けに優しい三原葉子が出色。
寒山

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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立小便が二度出てくる(あの女優さん、何て人だろう)ことからも、慰安婦たちは殆どが知恵遅れ気味という設定にされており、これも従前作の踏襲である。奴隷契約、女衒の小松方正の商売という位置づけが強調されている(原作があるのだから、運動会も実際にあったのだろう)。一方、船内で紛れ込むコリアン(何て女優さんだろう)は炊事洗濯のためだと騙されているのが目を引く。しかし彼女とて知恵遅れ気味で、騙されたと小松とやり合うような件は全然出てこないのだった。

序盤、出征兵のように見送りなど受けない裏街道の一行は、自分たちで「日本陸軍」を唱和しながら行進する。この橋を渡るロングショットはとても寂しい。そしてこの男女の対照は終盤で雲散する。この総員突撃の件は凄まじい。女が戦場に出ること自体、慄然とさせられるものがある。『赤い天使』が想起されるが派手さは各段に上回る。死んで横たわる中島ゆたかのショットは余りにも痛々しい。中盤、彼女らが特攻兵を見送る際に歌う「戦友」は当時禁歌。慰安婦徴用について抉るものはないが、その範囲内で見れば、優れた厭戦映画だと思う。

(評価:★4)

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