[コメント] ラッキーさん(1952/日)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
収束は冒険があると観るべきなんだろう。杉葉子と別れたあと風船を顔に見立てて次々と割り続ける、シニカルになった小林桂樹は栄転し、島崎雪子が泣くのも構わず意気揚々と四国へ赴任する。まるで救いのない世界で、これはイロニーに違いないが、そう断定もせず、小林に懲罰も与えずに放り出す処に主張がある。
会社でうだつの上がらぬ斎藤達雄は自宅に重役机を誂えて椅子にふんぞり返り、妻と決裁ごっこをする。このショットの情けなさにはちょっとした衝撃がある。ラストの小林はこの反転なのだろう。出世してもしなくても、碌なことのない世界だと云っているかのようだ。
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