[コメント] 美わしき歳月(1955/日)
全体に善意が先走りしてギコチなく、田村秋子の造形など善人すぎて肩がこる。新人監督がこの名優に気を使い過ぎなのではないのだろうか。伝染病研究所の話だが有益な薀蓄はなし。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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大会社に工場に医者にキャバレーに花屋にと漫画みたいな職業の散らし方で、、存在が意識を規定するの感慨もあるが、大人数の交通整理が行き届いていない面もある。なかでも織本順吉は中途半端。彼が住んでいる「無断で建てたバラック」の美術はリアルで、もう少し肉付けしてほしかった。
いいのは事情重なりモテまくる久我美子。屋台で木村功相手に酔っ払う佐田啓二の件が私的ベストでいい味がある。佐田はドラムも玉突きも上手い。玉突きのときに前掛けしているのは、当時の風習だろうか。木村の地方(秋田)転身の奨励は今やピンとこないし、久我の婦徳も古いが、当時は地方へ出かける人などいなかった裏返しなのだろうと思えば貴重な記録かも知れない。
佐田が小沢栄から金借りているが、この二人って知り合いだったっけ。冒頭の田村の自動車事故はやたら下手糞なショットだ。喫茶らんぶるの看板が出てくるが多分セット。多摩川で網投げて漁しているショットは貴重かも。
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